神戸の夏にフィールドレコーディングをする
フィールドレコーディングとは、屋外や自然環境の音を録音する行為です。田中 雷太は休日に六甲山系や神戸港周辺で録音を続けており、その素材がサウンドデザインの仕事に使われることがあります。この記事では、神戸という街でフィールドレコーディングをするときに気をつけていることを書きます。
夏の六甲山系で録れる音
7月から8月にかけて、六甲山系ではセミの声が非常に大きく、他の音を覆い隠してしまうことがあります。これを避けたい場合は早朝(5〜6時台)に録音するのが有効です。この時間帯は野鳥の声が豊富で、セミが鳴き始める前の静かな森の音が録れます。
逆に、セミの声を積極的に使いたい場合は昼前後が最も密度が高いです。ただし、この時間帯は登山者も多いので、人の声や足音が入りやすいことを念頭に置いておく必要があります。
港周辺の音の特徴
神戸港周辺では、船のエンジン音・汽笛・波の音・クレーンの動作音など、工業的な音と自然の音が混在しています。これらはアンビエントサウンドや映像のSEとして使いやすい素材です。
録音機材は風の影響を受けやすいので、ウィンドシールド(ファーカバー)は必須です。港は風が強い日が多く、特に夏の午後は海風が安定して吹きます。
録音した素材の整理と活用
フィールドレコーディングの素材は、録音直後にメタデータ(場所・時間・天候・機材設定)を記録しておくと後で探しやすくなります。Pure Thunder Worksでは録音ごとにテキストファイルにメモを残し、The Field Archiveと呼んでいる素材棚に整理しています。
整理した素材は、サウンドデザインの依頼が来たときに参照します。クライアントが「海の近くの音」「夏の夜の虫の声」といったキーワードを出したとき、手持ちの素材から候補を提示できると打ち合わせが速く進みます。
フィールドレコーディングは機材がなくてもスマートフォンで始められます。録音した素材をどう使うか迷っている方は、よくある質問をまとめたページも参考にしてみてください。